アレクサンドルポリス(読み)あれくさんどるぽりす(その他表記)Alexandroúpolis

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アレクサンドルポリス」の意味・わかりやすい解説

アレクサンドルポリス
あれくさんどるぽりす
Alexandroúpolis

ギリシア北東部、トラキア地方東端にあるエブロス県の県都マリツァ川のつくる三角州付近に位置する。人口5万2720(2001)。1861年トルコ人によりデデ・アガチDede Agachとして建設され、貿易港として発展した。テッサロニキ~イスタンブール鉄道(1896年開通)の主要な駅で、アテネとの間に定期航空便もある。エーゲ海への出口を求めるブルガリアとの間で紛争地となり、1913~1918年ブルガリア領。第一次世界大戦後ギリシアに返還された際に、アレクサンドロス大王にちなんで現名に改称された。第二次世界大戦中の1941~1944年にもブルガリアが占領した。

[真下とも子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アレクサンドルポリス」の意味・わかりやすい解説

アレクサンドルポリス
Alexandhroúpolis

アレクサンドルポリ Alexandhroúpoliともいう。ギリシア北東部,スラキ (古代名トラキア) 地方の都市。エーゲ海に面する港湾都市で,トルコとの国境をなすエブロス川の河口近くに位置する。 1860年トルコ人が建設。初め漁村であったが,71年から地元に産するカシ材の取引で発展しはじめ,96年イスタンブールとセサロニキを結ぶ鉄道が通ってから急速に発展。長い間ギリシアとブルガリアの係争地で,1913年ブルガリア領となったが,第1次世界大戦後ヌイイ,セーブル両条約によりギリシア領。現在,港からはおもにたばこを積出す。人口3万 9283 (1991推計) 。

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