日本大百科全書(ニッポニカ) 「アーノルド樹木園」の意味・わかりやすい解説
アーノルド樹木園
あーのるどじゅもくえん
Arnold Arboretum
アメリカの樹木園。ハーバード大学に所属し、マサチューセッツ州ボストン市郊外のジャマイカ・プレインにある。1872年にニュー・ベッドフォードの商人アーノルドJames Arnoldが寄贈した基金をもとに創設された。現有面積は106ヘクタールで、世界中から集めた約6000種の木本植物が研究を目的に栽植されている。バラ科、モクセイ科、スイカズラ科、ブナ科、針葉樹のコレクションは世界的に著名である。
初代園長は、有名な樹木学者サージェントCharles Sprague Sargent(1841―1927)で、彼の下で活躍し、のちに園長になったウィルソンとともに日本を含む東アジアの樹木を収集し、その研究を行った。世界的に著名な樹木学者レーダーも園長を務めた。現在では植物分類学、樹木学の国際的な研究センターの一つとして、活発な研究活動を行っている。
[大場秀章]