大学事典 「アールト大学」の解説
アールト大学[フィンランド]
アールトだいがく
2010年,ヘルシンキ市および隣接するエスポー市に所在する三つの単科大学(ヘルシンキ工科大学,ヘルシンキ経済大学,ヘルシンキ芸術デザイン大学)を統合する形で誕生した。大学名は,フィンランドを代表する建築家・都市計画家・デザイナーであるアルヴァ・アールト,A.に由来する。基金によって運営する「財団型」の設置形態を取っており,実質的には私学といえる。3大学の統合構想は,国の高等教育機関の再編統合案を受け,ヘルシンキ芸術デザイン大学のソタマー学長(当時)が2005年に示したアイデアに端を発するが,「トップ大学」構想として時の内閣の施政方針に明記されるなど,国際的に競争力のある大学をつくるという国策としての側面もあった。2015年現在,6学部(芸術・デザイン・建築,経営,化学工学,電子工学,工学,理学)に約2万人の学生が学ぶ。
著者: 渡邊あや
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報