日本歴史地名大系 「イチミフ」の解説 イチミフいちみふ 北海道:胆振支庁穂別町イチミフムカワ川中流域にあるアイヌ語に由来する地名。当地一帯は近代に入り似湾(にわん)村に包含された。「戊午日誌」(武加和誌)には「ハンケイチミフナイ」とみえ、「イチミフ」の語義について「名義は昔し土人衣類を此処え捨て山え行しと云儀なるよし也。イチとは自からと云儀、ミフとは衣類の事也」と述べ、「左の方峨々たる白崩岸の上に有て、相応の川也」と記す。少し上流に「ヘンケイチミフナイ」がある。戸口は木村「蝦夷日記」に「イチミフ夷家あり」(寛政一〇年一二月一四日条)とみえ、武加和誌に「此川口の上に高き処有りけるが、此処に人家六軒有」、人口は三五人、乙名は板右衛門(本名イタキシウク)とある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by