知恵蔵 「イディナ・メンゼル」の解説
イディナ・メンゼル
「レント」は1990年代を代表する人気ミュージカルで、メンゼルは主人公の元恋人でアングラパフォーマーのモーリーン役を熱演し、トニー賞候補に挙げられた。2001年には「Kissingジェシカ」で映画に初出演。03年にはブロードウェイミュージカル「ウィキッド」で、主人公である西の悪い魔女・エルファバを演じ、トニー賞ミュージカル主演女優賞を受賞した。05年には映画版「レント」でもモーリーン役を務めている。
その後07年には、実写とアニメを融合させたディズニーの「魔法にかけられて」ほか、10年から13年までは人気TVシリーズ「glee グリー」に主人公の1人の母親役で出演。13年に全米で公開されたディズニーのアニメーション映画「アナと雪の女王」では、声優として雪の女王エルサを演じ、担当した主題歌「Let it go」は14年3月の第86回アカデミー賞で最優秀歌曲賞(Best Original Song)を受賞し、授賞式で歌を披露した。「Let it go」はメンゼルの声域に合わせて作曲されており、全米シングルチャートのビルボードHot100で最高5位を記録した。
ミュージカルでは壮麗で華やかな歌声が人気を集めているが、ミュージカルのCD以外にもオリジナル・アルバムを発表している。ソロ・アルバムは、14年11月にリリースした「スノー・ウィッシズ~雪に願いを」を含めて4枚を発表、同アルバムでは日本だけのスペシャル・トラックとして、山下達郎の「クリスマス・イブ」の英語カバーにも挑戦している。
14年の第65回NHK紅白歌合戦に出演、12月31日はブロードウェイでミュージカル公演に主演していたため、ニューヨークから「アナと雪の女王」スペシャルメドレーを披露した。
(若林朋子 ライター/2015年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報