イディナ・メンゼル(読み)いでぃな・めんぜる(その他表記)Idina Menzel

知恵蔵 「イディナ・メンゼル」の解説

イディナ・メンゼル

米国の女優・歌手ニューヨーク州ロングアイランド出身、1971年5月30日生まれ。96年のブロードウェイミュージカルレント」が出世作となり、ミュージカル、映画、テレビ、アニメーション映画などに出演して人気を集め、歌手としても活躍している。私生活では、ミュージカル版「レント」で共演したテイ・ディグスと2003年に結婚、09年に男児を出産したが、13年に離婚した。本名はイディナ・キム・メンゼル(Idina Kim Mentzel)。
「レント」は1990年代を代表する人気ミュージカルで、メンゼルは主人公の元恋人でアングラパフォーマーのモーリーン役を熱演し、トニー賞候補に挙げられた。2001年には「Kissingジェシカ」で映画に初出演。03年にはブロードウェイミュージカル「ウィキッド」で、主人公である西の悪い魔女・エルファバを演じ、トニー賞ミュージカル主演女優賞を受賞した。05年には映画版「レント」でもモーリーン役を務めている。
その後07年には、実写とアニメを融合させたディズニーの「魔法にかけられて」ほか、10年から13年までは人気TVシリーズ「glee グリー」に主人公の1人の母親役で出演。13年に全米で公開されたディズニーのアニメーション映画「アナと雪の女王」では、声優として雪の女王エルサを演じ、担当した主題歌「Let it go」は14年3月の第86回アカデミー賞で最優秀歌曲賞(Best Original Song)を受賞し、授賞式で歌を披露した。「Let it go」はメンゼルの声域に合わせて作曲されており、全米シングルチャートのビルボードHot100で最高5位を記録した。
ミュージカルでは壮麗で華やかな歌声が人気を集めているが、ミュージカルのCD以外にもオリジナル・アルバムを発表している。ソロ・アルバムは、14年11月にリリースした「スノー・ウィッシズ~雪に願いを」を含めて4枚を発表、同アルバムでは日本だけのスペシャル・トラックとして、山下達郎の「クリスマス・イブ」の英語カバーにも挑戦している。
14年の第65回NHK紅白歌合戦に出演、12月31日はブロードウェイでミュージカル公演に主演していたため、ニューヨークから「アナと雪の女王」スペシャルメドレーを披露した。

(若林朋子 ライター/2015年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

現代外国人名録2016 「イディナ・メンゼル」の解説

イディナ メンゼル
Idina Menzel

職業・肩書
女優,歌手

国籍
米国

生年月日
1971年

出身地
ニューヨーク

受賞
アカデミー賞最優秀主題歌賞(第86回)〔2014年〕「Let It Go」(映画「アナと雪の女王」)

経歴
1996年「レント」のモーリーン役でブロードウェイデビューし、トニー賞助演女優賞候補となるなど高い評価を受ける。2003年「ウィキッド」で西の魔女エルファバを演じ、トニー賞ミュージカル主演女優賞を受賞。歌手としても活動し、アルバム「I Stand」(2008年)などを発表。2013年ディズニーのアニメ映画「アナと雪の女王」(英語版)では女王エルサ役を演じ、自ら歌った主題歌「Let It Go」も映画とともに大ヒットした。2014年アルバム「スノー・ウィッシュ」をリリース。同年末のNHK「紅白歌合戦」にニューヨークから出演し話題となる。2015年2月NFLスーパーボウルで国歌斉唱を行った。同年6月初来日公演。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

知恵蔵mini 「イディナ・メンゼル」の解説

イディナ・メンゼル

米国の女優、歌手。1971年5月30日、ニューヨーク州生まれ。96年、ミュージカル「レント」のパフォーマンス・アーティストのモーリーン役でブロードウェー・デビューし、トニー賞にノミネートされた。2003年にはブロードウェー・ミュージカル「ウィキッド」で西の悪い魔女・エルファバ役を演じ、これによりトニー賞ミュージカル主演女優賞を受賞。映画やテレビドラマにも多数出演している。13年に米国で公開されたディズニー映画「アナと雪の女王」では、雪の女王「エルサ」の声を演じ、主題歌「Let It Go」も担当して、世界的に脚光を浴びた。14年11月に日本で、クリスマスアルバム「SNOW WISHES/スノー・ウィッシズ~雪に願いを」をリリース。同年末の「第65回NHK紅白歌合戦」には、ニューヨークからの衛星中継で出演することが決定した。

(2014-11-27)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android