イブラーヒームベク(その他表記)Ibrāhīm Beg

改訂新版 世界大百科事典 「イブラーヒームベク」の意味・わかりやすい解説

イブラーヒーム・ベク
Ibrāhīm Beg

トルコのイスタンブール在住のイラン商人ハーッジュ・ゼイノル・アーベディーンḤājj Zeyn al-`Abedīn(1837-1910)が著したヨーロッパ的な技法にもとづく最初のペルシア語小説《イブラーヒーム・ベクの旅行記》(1909)の主人公の名。著者は主人公をエジプト在住のタブリーズ商人の子と設定し,彼を故国イランに帰らせ国内を旅させるという筋書を立てながら,カージャール朝旧弊な専制体制を批判し,立憲制愛国心とを鼓舞した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 坂本

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android