イブン・バーブーヤ(その他表記)Ibn Bābūyah

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イブン・バーブーヤ」の意味・わかりやすい解説

イブン・バーブーヤ
Ibn Bābūyah

[生]? コム
[没]991
イスラム教十二イマームシーア派の代表的伝承学者。一般に彼はシェイフ・サドゥークという名で呼ばれている。十二イマーム・シーア派の認める 12人のイマームに関する伝承を収集した。主著『リダーの伝承の起源』`Uyūn 'akhbār al-Ridā',『法学者いらずの書』 Man lā yaḥḍuru-hu al-fagīh。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のイブン・バーブーヤの言及

【十二イマーム派】より

…スンナ派と同様に聖典コーランに次ぐ第2の典拠としてハディースを認めるが,さらに各イマームの言行をまとめた聖言行録(アフバールakhbār)をも重視する。この派の権威ある聖言行録はブワイフ朝下に成立し,クライニーKulaynī(?‐939∥940)の《宗教の学問の大要al‐Kāfī fī ‘ilm al‐dīn》,イブン・バーブーヤIbn Bābūya(923ころ‐991)の《法学者の許に行かなくとも済む書Man lā yaḥḍruhu al‐faqīh》,トゥーシーṬūsī(995‐1067ころ)の《ハディースの検討Kitāb al‐istibṣār》および《イスラム法の仕上げKitāb al‐tahdhīb al‐aḥkām》の4書である。この聖伝に従い,法学者の解釈に余地を与えまいとする主張は17世紀のアフバール派にみられた。…

※「イブン・バーブーヤ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android