最新 地学事典 「イルガルン・クラトン」の解説
イルガルン・クラトン
Yilgarn craton
西オーストラリア州の南部2/3を構成する,32~28億年前の大陸地殻(クラトン)。Yilgarnはアボリジニ語で「白い石」(石英)の意味。西は白亜紀の堆積盆と原生代の衝突帯に囲まれ,北はカプリコーン造山運動の衝突帯で太古代ピルバラクラトンと接する。北部のNarryer Terraneには古太古代の変成岩が露出し,Jack Hillsの砂岩起源の片麻岩からは44~42.7億年前の世界最古のジルコン鉱物が見つかっている。地質帯は,西から南西片麻岩帯・マーチソン帯・サザンクロス帯(Youanmi Terrane)・東ゴールドフィールド帯(Eastern Goldfields Superterrane)に区分される。分布の70%が花崗岩類からなる。マーチソン帯や,東ゴールドフィールド帯では帯状にグリーンストーン帯が分布し,大規模な露天掘り金鉱山が連続する。ニッケル鉱床(マグマ溶離性鉱床,kambalda鉱床など)も胚胎。準平原であり岩石の露出があまりよくない。イルガン統,カルグリー統はグリーンストーン帯の構成岩層の一部を指すが,現在あまり使われていない。
執筆者:清川 昌一・加納 隆・白木 敬一
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

