インカ骨(読み)インカこつ(その他表記)Inca bone

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インカ骨」の意味・わかりやすい解説

インカ骨
インカこつ
Inca bone

後頭骨頭頂骨と接する部分が独立した1,2,3あるいは4個の骨になっている場合,これを頭頂間骨といい,ペルーのインカ族でこれが比較的多いために注目されて通称インカ骨と呼ぶが,インカ族に特有なものではない。出現率は,ヨーロッパ白人 1.2%,モンゴロイド 2.3%,オーストラリア先住民 0.8%,インカ族 5.1%,日本人 4.5%との報告がある。成因は,後頭骨の頭頂骨に近い部分のみが結合組織性の付加骨として発生するために,しばしば他の部分との癒着が遅れ,独立した骨になることである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android