インターステートハイウェー(その他表記)Interstate and Defense Highway

改訂新版 世界大百科事典 の解説

インターステート・ハイウェー
Interstate and Defense Highway

世界最大の高速道路網。アメリカ合衆国の経済,社会,文化,国防を支える基盤として,1944年に最初の計画が議会で発表され,現在約6万5000kmが完成し,全計画の1%以下を残すのみとなった。43州の州都を結び,人口5万以上の都市の約9割を連絡し,全道路延長の1%強にすぎないにもかかわらず,全交通量の二十数%強を分担している。その実現を助けたのは56年に始められた,ガソリン税等の連邦税の収入を道路整備にあてる〈道路信託基金〉制度で,建設費の9割がこの基金から州に対する補助として支出されている。現在の問題は舗装橋梁老朽化と,都市部における混雑である。その完成を目前にして,次の時代に向けて全米を覆う約25万kmの,インターステート・ハイウェーを含むより大きな高規格の全国幹線道路網National Highway Systemを構築することが定められた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 武田

世界大百科事典(旧版)内のインターステートハイウェーの言及

【高速道路】より

…だが何といっても,高速道路の整備が進んでいるのはアメリカである。これは56年に定められた連邦補助道路法に基づき,州際国防道路Interstate and Defense Highwaysと呼ばれる高速道路網の建設を促進したためであるが,その整備延長は95年末で8万8509kmに達している。これに対して日本の高速道路は,1940年から内務省で基礎調査を開始して建設計画を急いだが,第2次大戦の激化に伴い,中断せざるをえないはめとなった。…

※「インターステートハイウェー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む