精選版 日本国語大辞典「混雑」の解説
こん‐ざつ【混雑】
〘名〙
① 事柄が雑然といりまじること。いり乱れること。こんぞう。
※狂雲集(15C後)寛正二年餓死「仏魔人畜総混雑、天然業果始須レ驚」 〔北史‐柳慶〕
② 多くの人が雑然とまじりあって、思うように行動できなくなること。こみあうこと。
※談義本・教訓雑長持(1752)二「此繁昌な、京江戸大坂のごとき大都会では、往来の混雑(コンザツ)、おし合ひ、へしあひ」
③ ごたごたすること。もめること。とりこみ。
※人情本・閑情末摘花(1839‐41)四「米次郎が方に種々の、混雑ありとも知られざれば、此程絶て音信なきを」
④ 違うものを同じものだと誤認すること。また、ちがうものか同じものかわからなくなること。混同。
※幕末御触書集成‐三・安政二年(1855)九月八日「日本国大不列顛国和親約定副章〈略〉日本奉行所にても、混雑等起し、又は条約書の大意を以て、口論が間敷義無之様可心附候」
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