化学辞典 第2版 「インバー合金」の解説
インバー合金
インバーゴウキン
inver alloy
36質量%Ni-Fe合金に代表されるニッケル鋼.室温付近での熱膨張係数が1×10-6 K-1 ときわめて小さな値を示すことから不変を意味するinvariableに由来する.磁性体を磁化させたときの長さの変化δl/lを磁歪,体積の変化δV/Vを体積磁歪というが,インバー合金では,熱膨張による体積膨張と温度上昇に伴う強磁性自発磁化の減少による体積磁歪の減少が相殺され,見掛け上,熱膨張係数がきわめて小さくなる現象として説明されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報