ウォストーク(読み)うぉすとーく(その他表記)Восток/Vostok

デジタル大辞泉 「ウォストーク」の意味・読み・例文・類語

ウォストーク(〈ロシア〉Vostok)

ボストーク

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウォストーク」の意味・わかりやすい解説

ウォストーク
うぉすとーく
Восток/Vostok

ソ連が打ち上げた人類最初の宇宙飛行士を乗せた宇宙船。ボストークともいう。ウォストークとはロシア語で「東方」の意味である。人工衛星スプートニクが打ち上げられた1957年からわずか4年目の1961年4月12日、ソ連は人工衛星を人間の乗り物として利用する実験に挑戦し、みごとに成功した。地球という天体を初めて宇宙空間から、人間の目で観測した意義は大きい。

 ウォストーク第1号の宇宙飛行士はガガーリン。アラル海東方のバイコヌール基地から打ち上げられ、1時間48分で地球を1周して無事着陸した。宇宙船の重量は約4.7トンであった。第3号と第4号、第5号と第6号はそれぞれ二つの宇宙船を近距離で並行させて飛ばす、いわゆるグループ飛行に成功している。また第6号(1963)には初の女性宇宙飛行士テレシコワが搭乗したことで有名である。地球周回数も第1号の1周から第2号の17周、第3号の64周と多くなり、第5号の周回数81、飛行時間119時間6分は当時の滞空新記録であった。この計画は第6号の打上げで終了し、あとはウォスホート(ボスホート)に引き継がれた。

[竹内端夫]

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