デジタル大辞泉 「東方」の意味・読み・例文・類語 とう‐ほう〔‐ハウ〕【東方】 《「とうぼう」とも》1 東の方角・方向。また、東の方面。2 ヨーロッパから見て東の方に位置する国々、アジア諸国をさす語。 ひがし‐かた【東方】 1 東の方角。2 勝負・競技などで、東西に分けた場合、東に陣どった側。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「東方」の意味・読み・例文・類語 とう‐ほう‥ハウ【東方】 〘 名詞 〙 ( 古くは「とうぼう」とも )① 東のかた。東の方角。東の方面。[初出の実例]「日羅跪レ地而合レ掌白曰。敬礼救世観世音伝燈東方粟散王。云云」(出典:聖徳太子伝暦(917頃か)上)「東方に大彗星現ぜりき」(出典:名語記(1275)六)[その他の文献]〔易経‐説卦〕② ( 中国からみて、東の方にあたるところから ) 日本の国をさしていう。[初出の実例]「詞翰倶美誠興二東方君子之風一」(出典:性霊集‐序(835頃))③ ( 京からみて東方の意で ) 鎌倉幕府をさしていう。[初出の実例]「其後征夷大将軍に拝任す。それより天下のこと東方のままに成にき」(出典:神皇正統記(1339‐43)下)④ ヨーロッパの東の方の国。また、ヨーロッパから見て東に位置する国々。バルカン半島の諸国、アジアの諸国、日本などをさす。オリエント。[初出の実例]「古斯剌勿尼亜(コスラボニア)、波羅泥亜(ポロニア)及東方の古書を蔵む」(出典:輿地誌略(1826)一) ひがし‐かた【東方】 〘 名詞 〙① 東の方角。また、勝負などの場合に、双方を東西に分けた時の、東に位置する陣営。[初出の実例]「如何したものか、以前から相撲では今の東方が好きであった」(出典:相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉相撲見物記)② =ひがし(東)の方[初出の実例]「西の方床の間、金比羅餝り有。東方暖簾口」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)二) あずま‐がたあづま‥【東方】 〘 名詞 〙 東国の方面。[初出の実例]「あづま方のはるかなるせかいにうづもれて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)東屋) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「東方」の解説 東方ひがしほう 鹿児島県:大島郡知名町東方沖永良部(おきのえらぶ)島の南西部を占めた行政区画。現知名町域南部にあたる。安政四年(一八五七)に従来の間切制に代えて置かれた。所属村は余多(あまた)・屋者(やじや)・上平(ひよー)川・下平川(しむびよう)・芦清良(あしきゆら)・黒貫(くぬぎ)・瀬利覚(じーつきよ)・知名(じんにや)・屋母子(よーむ)・大津勘(ふーちかん)・徳時(とうどうき)の一一ヵ村。与人役所は芦清良に置かれた。明治三年(一八七〇)一〇月各方役所において人別改が行われた。 東方ひぎやほう 鹿児島県:大島郡瀬戸内町東方近世、東間切に置かれた行政区分。現瀬戸内町の北東部と、加計呂麻(かけろま)島の東部にわたり、同じ間切の渡連(どれん)方を間に挟む形になっている。「大島私考」によれば、東間切が広大であるために置かれた区分で、村数一二ヵ村(うち禿村一ヵ村)、与人と間切横目各一名を配した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報