うまや遺跡(読み)うまやいせき

日本歴史地名大系 「うまや遺跡」の解説

うまや遺跡
うまやいせき

[現在地名]須賀川市中宿

阿武隈川と釈迦堂しやかどう川の合流地点の南南東約三〇〇メートルの釈迦堂川によって形成された低位段丘上にあり、古代の磐瀬いわせ駅家うまや(和名抄)の中心地で、磐瀬駅の推定地とされてきた。昭和六〇―六三年(一九八五―八八)の発掘調査により掘立柱建物跡一六棟・竪穴住居跡九五棟・井戸跡五九基・溝跡三〇条が検出され、縄文土器土師器須恵器・瓦片などが出土した。住居跡は一定範囲に集中して造られており、ほとんどが切合っている。時期は出土土師器からみて古墳時代後期―平安時代で、奈良時代が主体である。口径一八センチ・器高六センチほどのほぼ同形同大の須恵器蓋付坏が三ヵ所から検出され、なかに和同開珎が合せて一二枚入っていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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