ウミエラビル(その他表記)Ozobranchus branchiatus

改訂新版 世界大百科事典 「ウミエラビル」の意味・わかりやすい解説

ウミエラビル
Ozobranchus branchiatus

ヒル綱ウオビル科の環形動物。胴の両側に7対の大きなえらをもっているのでこの名がある。本州の太平洋岸に分布するウミガメの体表に寄生する。体長約1cmで,細長い筒状頸部(けいぶ)と幅広い扁平な胴部に分かれる。前吸盤は3体環よりなり,その前縁に口が開く。後吸盤は大きい皿状で下に向いている。第11~17体節の両側には分岐して房状になったえらが並ぶ。頭部第2体環上に1対の眼がある。雌雄同体で,生殖口は頸部の後端腹面に開くが,雄生殖口は雌生殖口よりわずか前方に位置する。肛門は体の後方背面に開く。近似種のO.margoiには5対のえらがある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android