日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウランホト」の意味・わかりやすい解説
ウランホト
うらんほと / 烏蘭浩特
中国北部、内モンゴル自治区東部の県級市。シンアン盟(二級行政区)の政府所在地である。人口32万2360(2014)。旧名、王爺廟(おうやびょう)。1947年市制を施行したが、1964年ホルチン右翼前旗に編入、1980年市が復活した。ウランホトとは「赤い都」の意である。大興安嶺(だいこうあんれい)中を流れる帰流河(きりゅうが)と洮児河(とうじが)の合流点の平野に位置し、年降水量は500ミリメートル前後である。白阿線(白城(はくじょう)―阿爾山(あじさん))、通霍線(通遼(つうりょう)―霍林河(かくりんが))が通り、市北部にはウランホト空港がある。じゅうたん、毛皮製品、農機具、紡績製品、砂糖、紙が生産される。住民は漢民族がなかばを占め、医科大学もある。北郊のチンギス・ハン廟は豪壮な大堂の左右に小堂を配し、参詣者や観光客が多く訪れる。
[浅井辰郎・編集部 2017年12月12日]