エジプト太守(読み)えじぷとたいしゅ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エジプト太守」の意味・わかりやすい解説

エジプト太守
えじぷとたいしゅ

オスマン帝国宗主権下にあったエジプトにおいて、事実上独立を達成したムハンマド・アリー王朝(1805~1953)の支配者に対して与えられた称号。アラビア語でヘディーウkhidīwという。総督あるいは副王とも訳される。ただし、同王朝初期(1841年まで)と1914年以後にはそれぞれ別の称号(ワーリーとスルタン)が用いられた。オスマン帝国の宮廷儀礼のうえでは、サドラザム大宰相)などとともに最高位を占めた。

[永田雄三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

春闘

春の時期に労働組合が一斉に賃上げ、労働条件の改善に関する交渉を行なうこと。欧米では、産業別に強力な労働組合が存在し、それらが労働条件改善への闘争を繰り広げて成果を得てきた。だが、日本では企業ごとに労働...

春闘の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android