オイラー角（読み）オイラーかく（その他表記）Euler angle

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

オイラー角
オイラーかく
Euler angle

回転運動を論じるとき，物体の回転位置を指定するのに用いられる3つの角 θ ， ，ψ のことをいう。これらの角は図のように与えられる。回転の中心を原点O とし，空間に固定された直角座標系O- XYZ と，回転物体に固定された直角座標系O- xyz とをとり，XY 平面と xy 平面との交線を OK とする。 Z 軸に対し z 軸のなす角が θ ，Y 軸に対し OK のなす角が ，OK に対し y 軸のなす角が ψ である。最初O- XYZ にあった直角座標系は，Z 軸のまわりに角 ，次に OK のまわりに角 θ ，最後に z 軸のまわりに角 ψ だけ回転させると，O- xyz と一致する。図の黒点は各直線と点Oを中心とする単位球面との交点を示す。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内のオイラー角の言及

【回転運動】より

…物体の1点が固定されているときにはその点をO′にとるとつごうがよいが，固定点がないときには重心(質量中心)をO′にとると便利なことが多い。方位を表すのによく用いられるのは，図に示す三つの角θ，φ，ψで，これをオイラー角という。x′，y′，z′軸は，O′を通って空間に固定されたx,y,z軸に平行に引いた直線である。…

※「オイラー角」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」