日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
オウトウショウジョウバエ
おうとうしょうじょうばえ / 桜桃猩々蠅
cherry drosophila
[学] Drosophila suzukii
昆虫綱双翅(そうし)目短角亜目ハエ群ショウジョウバエ科に属する昆虫。体長2~2.5ミリメートルで、体は黄褐色。複眼は生時は暗赤色。腹部の各節後縁部は黒褐色で、とくに末端に近い数節は暗色。はねは透明でやや灰色を帯び、雄では翅端部に暗褐色の顕著な斑紋(はんもん)があるが、雌では翅端部がやや暗色を帯びるのみで斑紋は認められない。成虫は各種の過熟果に集まり、幼虫はその中で育って、年間十数世代を繰り返す。山形県ではとくにサクランボの害虫として重要視される。スズキショウジョウバエまたはツマグロショウジョウバエともいう。
[伊藤修四郎]