日本大百科全書(ニッポニカ) 「オオバコ科」の意味・わかりやすい解説
オオバコ科
おおばこか
[学] Plantaginaceae
双子葉植物、合弁花類。一年草、越年草または多年草であるが、低木もある。葉は普通は根際につきロゼット状に広がるが、茎上に対生または互生するものもある。花は両性で、穂状または頭状花序をなし密生する。萼(がく)は4裂、花冠は合弁で4ないし3裂し、雄しべは4または2本ある。子房は上位につき、1~4室、果実は蒴果(さくか)で横に裂ける。世界に約3属270種が温帯に広く分布し、日本にはオオバコ属のみが知られる。
[高橋秀男 2021年8月20日]
APG分類でもオオバコ科とされる。かつては3属しかない小規模の科であったが、APG分類ではゴマノハグサ科から多くの属がオオバコ科に移された。また、アワゴケ科、スギナモ科、ウルップソウ科が合併されるなどして多くの種が含まれるようになった。この分類による2018年のデータでは約94属1900種があり、日本には15属57種がある。
[編集部 2021年8月20日]