日本大百科全書(ニッポニカ) 「オコレハオ」の意味・わかりやすい解説
オコレハオ
おこれはお
okolehao
センネンボクCordyline terminalis (L.) Kunth、英名ティーti (good luck plant)の根からつくるハワイ特産の蒸留酒。ティーの根を焼き、どろどろにすりつぶして発酵させ、蒸留する。古くカメハメハ大王以前からつくられているとされている酒で、瓶のラベルに大王の肖像を用いていたときもあったが、今日では使われていない。アルコール分は約40%、高級のものは無色で、一般のものはやや黄色である。味はウイスキーに近く、淡い風味をもつ。
ティーの木は高さ2~3メートルになり、葉は幅15センチメートル、長さ50センチメートルもあり、物を包むのに使われ、魔除(よ)けの木として家の周囲に植えられている。オコレハオのオコレは尻(しり)、ハオは鉄の意で、蒸留機の形と、小さな穴のパイプから、たらりたらりと出てくるさまから、この名が生まれたといわれている。
[秋山裕一]