(低減) ,-tr (ゼロ) である。ギリシア語の「父」
(主格・単数) ,patér-a (対格・単数) ,patrá-si (<t
,与格・複数) ,patr-ós (属格・単数) を参照。ただし,延長階程はあとから2次的に発達したものであり,これを除いて祖語の母音交替を音韻論的に整理すると,結局e~o~ゼロの一つの型にまとめられる。交替は祖語の古い時代に生じたもので,その原因はアクセントがからんでいると考えられているものの,なお未解決の問題を残している。いずれにしろ,元来は文法的機能をもたないまったく音声的な交替であったものが,その交替条件の消失とともに文法的機能をもつようになったと考えられる。転じて広く,インド=ヨーロッパ語族の諸言語以外における母音の交替現象に対しても母音交替という名称が用いられている。このときの英語は普通,vowel alternationが用いられる。
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→母音変化
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…ところが末位の複数語尾/i/が前の母音/oː/を/eː/に変質させたので,中世英語では/feːt/となり,これが現代では[fiːt]に推移した。こうした名詞の単数形と複数形との間に見られる母音交替を〈ウムラウトUmlaut(母音変異)〉と呼んでいる。これは後の前舌母音/i/が前の後舌母音/o/を前舌母音e/に変えた逆行同化の例である。…
※「母音交替」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...