リュウケツジュ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リュウケツジュ」の意味・わかりやすい解説

リュウケツジュ(竜血樹)
リュウケツジュ
Dracaena draco; dragon's blood tree

リュウゼツラン科高木広義ではユリ科に含まれる。カナリア諸島に自生し樹齢 5000~7000年にもなる長寿の植物で,セコイアセイタカユーカリとともに世界三大巨樹といわれる。高さ 20m,直径 5m以上に達し,枝は頂付近でよく分枝して上向きに張出し,その先に剣状で灰白質の硬い葉を密生し,椀状の樹冠をつくる。花は長さ 1cmほどの緑色の長い筒状花が多数集って円錐状の花序をつくり,液果は丸く橙色である。樹幹から分泌される樹脂は竜の血 dragon's bloodと呼ばれ,中世顔料として用いられた。この植物の近縁種は多く,太平洋諸島では墓場を飾る木として使われる。センネンボクと呼ばれて観葉植物として鉢植にされている小型の植物があるが,これはかつて同属に扱われ,現在では別属のコルディリネCordylineとされている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「リュウケツジュ」の意味・わかりやすい解説

リュウケツジュ
りゅうけつじゅ / 竜血樹
[学] Dracaena draco L.

リュウゼツラン科(APG分類:キジカクシ科)ドラセナ属の常緑高木。カナリア諸島原産。やや分枝し高さ20メートルほどになる。葉は幹頂に多数密生し、披針(ひしん)形で長さ約50センチメートル、幅約3センチメートル。花は緑色を帯び、長さ約10センチメートル。樹齢が長い樹木として有名で、メタセコイアとともに巨樹として知られている。

[坂梨一郎 2019年5月21日]

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