オシオスルカス修道院(読み)オシオスルカスシュウドウイン(その他表記)Hósios Loukas

デジタル大辞泉 「オシオスルカス修道院」の意味・読み・例文・類語

オシオスルカス‐しゅうどういん〔‐シウダウヰン〕【オシオスルカス修道院】

Hosios Loukasアテネの北西約100キロメートルにある修道院。11世紀を代表する建造物。10世紀に没した修道士ルカスに献じられたもの。1990年に「ダフニ修道院群、オシオスルカス修道院群及びヒオス島ネアモニ修道院群」として世界遺産文化遺産)に登録された。

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改訂新版 世界大百科事典 「オシオスルカス修道院」の意味・わかりやすい解説

オシオス・ルカス修道院 (オシオスルカスしゅうどういん)
Hósios Loukas

ギリシアにあるビザンティン時代の修道院。古代遺跡で知られるデルフォイの東南東約20kmの所にある。945年に隠修士ルカス(896-953)が創設。彼が没した後,1011年ごろにその墓の上に教会が建てられた。これは,大きな円蓋をスキンチで支え,ギリシア十字形プランをとる中期ビザンティンの代表的な建築である。内部を飾るモザイク《キリスト伝》は,背景に金地を使用し,キリスト栄光を強調する。地下祭室の壁画には,キリスト受難と復活が描かれる。このルカスに捧げられた教会に隣接した聖母礼拝堂テオトコス)は,ルカスの祈願で10世紀後半に建てられたもので,かつてはバルバラに捧げられていた。
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