オックス(その他表記)Adolph Simon Ochs

改訂新版 世界大百科事典 「オックス」の意味・わかりやすい解説

オックス
Adolph Simon Ochs
生没年:1858-1935

アメリカの新聞経営者。オハイオ州シンシナティに生まれる。1876年ノックスビルの《トリビューン》紙の印刷工となり,次いでチャタヌーガの《ディスパッチ》紙の編集に転じ,78年同市の《タイムズ》紙の経営に参加。地方紙経営者として大成功を収めたが,96年衰勢にあった《ニューヨーク・タイムズ》の経営をまかされ,同紙を保守的な高級紙として再建し,今日の基礎を築いた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のオックスの言及

【ニューヨーク・タイムズ】より

…しかし,南北戦争後,共和党全国委員会議長を務めていたレーモンドが南部への寛大な処置を説いて多くの読者を失い,彼が死ぬ69年前後から世紀末にかけて《ワールド》《ニューヨーク・ジャーナル》など新興大衆紙に押されて,紙勢は下降線をたどり,93年には毎週の赤字は2500ドルを超え,部数は9000台にまで落ちた。 1896年オックスAdolph S.Ochsが経営・編集をまかされ,〈印刷に値するすべてのニュース〉をスローガンに,取材網を拡大整備するとともに,〈教養〉ある読者層対象に日曜版に力を入れ,大衆紙の手法をとり入れながら,〈上品〉に記事を提示するスタイルをつくり上げた。世紀の変り目に,部数は8万台に伸び,正確な情報量の多い高級紙として定着した。…

※「オックス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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