日本大百科全書(ニッポニカ) 「オッテルロー」の意味・わかりやすい解説
オッテルロー
おってるろー
Willem van Otterloo
(1907―1978)
オランダの指揮者。チェロと作曲を学び、ユトレヒト市立管弦楽団のチェロ奏者を経て、1937年同楽団の主席指揮者となる。49年から72年までハーグ・レジデンティ管弦楽団の常任指揮者を務め、この楽団をアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団に次ぐオランダ第二のオーケストラに育て上げた。72年以後、シドニー交響楽団指揮者、デュッセルドルフ歌劇場音楽総監督を歴任。読売日本交響楽団の招きで66年(昭和41)に初来日して以来、同楽団にしばしば客演、同楽団の名誉指揮者に推された。じみな芸風だったが、ドイツ音楽を重厚に表出できた指揮者の一人であった。
[岩井宏之]