日本大百科全書(ニッポニカ) 「オブラスツォワ」の意味・わかりやすい解説
オブラスツォワ
おぶらすつぉわ
Елена Васильевна Образцова/Elena Vasil'evna Obraztsova
(1939―2015)
ロシアのメゾ・ソプラノ歌手。生地のレニングラード(サンクト・ペテルブルグ)音楽院に学んだ。1962年ヘルシンキ世界青年祭コンクールで金メダル、翌年には全ソビエト・グリンカ声楽コンクールで第1位となる。1965年ボリショイ劇場にデビューののち、1970年にはチャイコフスキー国際コンクールで第1位を獲得した。以後メトロポリタン歌劇場(ニューヨーク)、ミラノ・スカラ座など、世界の主要歌劇場で活躍。またチャイコフスキー、グリンカ、ラフマニノフらの歌曲の解釈にも定評があった。1999年には生地サンクト・ペテルブルグで、彼女を総裁に迎えたエレーナ・オブラスツォワ若手オペラ歌手コンクールが開催された。
[美山良夫]
『ピエール・マリア・パオレッティ著、南条年章訳『スカラ座の人』(1988・音楽之友社)』