おもえり(読み)オモエリ

デジタル大辞泉 「おもえり」の意味・読み・例文・類語

おもえ‐り〔おもへ‐〕

《動詞「おも(思)う」に完了の助動詞「り」の付いた「思えり」の連用形から》顔つき。表情
まつろはぬ―あらば、即ち殺せ」〈天武紀〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 実例

精選版 日本国語大辞典 「おもえり」の意味・読み・例文・類語

おもえ‐りおもへ‥

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「おもう(思)」に、完了の助動詞「り」が付いた「おもえり」の連用形の名詞化 ) 顔つき。顔色。おもえらい。
    1. [初出の実例]「勅を宣(のりごと)する時に、厳(いつく)しく猛(たけ)き色(オモヘリ)を現(み)せて、催しつつ急に召(め)せ」(出典日本書紀(720)敏達一二年是歳(前田本訓))

おもえりの補助注記

万葉‐六一三」の「物思ふと人に見えじとなまじひに常念弊利ありそかねつる」の「常念弊利」を「つねのおもへり」と訓じて、「顔つき、顔色」の意とする説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android