オーガスタン時代(読み)オーガスタンじだい(英語表記)Augustan age

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーガスタン時代」の意味・わかりやすい解説

オーガスタン時代
オーガスタンじだい
Augustan age

ローマアウグスツス帝の時代にウェルギリウスホラチウス輩出文芸が栄えたことから出た呼び方で,一般に文学黄金時代をさす。イギリス文学では普通アン女王治下 (1702~14) に活躍したポープ,スウィフトや,その前後のドライデン,S.ジョンソンらの時代,フランス文学では 17世紀のコルネイユラシーヌ,モリエールらの古典主義文学の時代をいう。

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世界大百科事典(旧版)内のオーガスタン時代の言及

【アン女王】より

…イギリスのスチュアート朝最後の女王。在位1702‐14年。名誉革命でオランダから来英し王位についたウィリアム3世が1702年に没したあとをうけて即位。ウィリアム3世の共同統治者であったメアリー2世の妹で,名誉革命に際してフランスに亡命したジェームズ2世の末娘。国教徒として育てられ,1683年にデンマークの王子と結婚していた彼女は,名誉革命では父ジェームズ2世にくみせず,姉婿ウィリアムの側についたが,姉メアリー女王との仲はよくなかったといわれる。…

【ドライデン】より

…イギリスの詩人,劇作家,批評家。新教徒の家庭に生まれ,ケンブリッジ大学を卒業。若き詩才をたのみに,最初はO.クロムウェルを賛美し,政変(王政復古)後はたちどころにチャールズ2世にへつらうなど,その行動は無節操のそしりをまぬがれなかった。しかしその後の思想と行動は一貫しており,年とともに政治的には保守主義,宗教的にはローマ・カトリックへ傾斜していった。詩,劇,批評という三つの分野にまたがった彼の大きな足跡を思えば,英文学史上17世紀後半を総称して〈ドライデンの時代〉と呼ぶ習慣は,まことにもっともである。…

※「オーガスタン時代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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