最新 地学事典 「オールト雲」の解説
オールトうん
オールト雲
Oort cloud
オランダの天文学者J.H.Oort(1900~92)が1950年に発表した,彗星の起原を説明するための仮説。オールトの(彗星)雲とも。Oortは彗星軌道の力学的進化を理論的に研究した結果,大部分の彗星は,太陽を取り巻く半径2万~10万天文単位(平均5万天文単位)の球殻状領域内にあり,彗星の巣があるとした。含まれる彗星の数は1,000億個とも見積もられる。太陽系に近づく恒星の重力により,その一部が影響を受け,太陽に向かって落下する軌道に変わり,我々の目にふれる放物線軌道に近い長周期彗星となる。オールト雲の存在を示す間接的証拠はあるが,その存在が完全に証明されているわけではない。
執筆者:渡部 潤一・小森 長生
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

