カウンティカレッジ(英語表記)county college

改訂新版 世界大百科事典 「カウンティカレッジ」の意味・わかりやすい解説

カウンティ・カレッジ
county college

イギリスにおける勤労青年のための公立の定時制教育機関。1944年教育法(バトラー法)によって規定された。同法はすべての地方教育当局に,義務教育修了年齢から18歳以下の全日制教育(中等教育以上の教育)を受けていない者のために,体育実務職業訓練などを行う無償の教育センターの設置・運営を義務づけた。そのねらいは,働く青年のさまざまな適性や能力を発達させ,健全な市民を育成することにあるとされ,年間の最低出席日数は,週1日または半日ずつ2日で44週(330時間)と規定されている。しかし,主として財政上の理由から一般的には実現されなかったために,その後59年の〈クラウザー報告〉以来,義務教育年限の延長問題とからめて,その完全実施が求められ今日に至っている。この制度は〈中等教育をすべての者に〉拡充しようとするものであり,その理念は日本をはじめ世界各国に注目されてきている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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