カエデ糖(読み)かえでとう

改訂新版 世界大百科事典 「カエデ糖」の意味・わかりやすい解説

カエデ(楓)糖 (かえでとう)
maple sugar

サトウカエデ樹液から作られる砂糖で,別名メープルシュガーという。サトウカエデはカナダ,北アメリカの北東部に植林されている高木で,初春のころ,樹幹に直径1cm,深さ4cmくらいの穴を数ヵ所あけて,管をさし込み,その先端ブリキ缶をつるす。1本の木から3週間くらいの間で,3~5%の砂糖を含む樹液が50~100l得られる。これを濃縮して,メープルシロップ,さらに蒸発濃縮して,メープルシュガーを得る。メープルシュガーははちみつのような良い風味をもつのでテーブルシュガーおよび菓子原料用に珍重されるが,高価なために,最近は普通の砂糖にメープリンなどの人工香料を加えたものが市販のほとんどである。1kgのメープルシュガーを製造するのに約40lの樹液を必要とするので生産性は高いとはいえない。
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栄養・生化学辞典 「カエデ糖」の解説

カエデ糖

 →メープルシロップ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カエデ糖」の意味・わかりやすい解説

かえで糖
かえでとう

「メープルシロップ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のカエデ糖の言及

【カエデ(楓)】より

… カエデ属Acerは北半球の温帯を中心に約160種が分布し,街路樹や庭園樹として賞用されるほか,大木になるものには有用材を産出するものも多い。また北アメリカに分布するサトウカエデは春に樹幹に切傷をつけ,流出する樹液を煮つめてカエデ糖を採取する。イタヤカエデの樹液も1.3~1.8%の糖を含む。…

【サトウカエデ(砂糖楓)】より

…カナダのケベック地方からアメリカのテキサス州,ルイジアナ州にいたる北アメリカ東部に広く分布し,五大湖地方に多い。樹液からカエデ糖が得られる。カナダの国旗にはこの木の葉が1枚描かれている。…

※「カエデ糖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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