カサドシュ(読み)かさどしゅ(その他表記)Robert Casadesus

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カサドシュ」の意味・わかりやすい解説

カサドシュ
かさどしゅ
Robert Casadesus
(1899―1972)

フランスのピアノ奏者。パリに生まれ、同地に没。パリ音楽院でルイ・ディエメに学び、1917年パリでデビュー、以後、ヨーロッパ各地、南アメリカ、北アメリカに楽旅。35年のニューヨーク・デビューが成功してアメリカでも名声確立、そのため第二次世界大戦中はアメリカに移住し、活動を続けた。63年(昭和38)初来日。清澄で多彩な音色と温容な表現を特色としており、とくにモーツァルトとフランス近代音楽に独特の境地を示した。夫人ギャビーとのピアノ二重奏、それに長男ジャンを加えたピアノ三重奏も人気があった。

[岩井宏之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android