日本大百科全書(ニッポニカ) 「カソードホロワ回路」の意味・わかりやすい解説
カソードホロワ回路
かそーどほろわかいろ
cathod follower circuit
電子管増幅回路の一種。陽極を接地し、入力をグリッドと接地間に入れ、出力をカソードと接地間から取り出すために、陽極接地回路ともいう。普通、相互コンダクタンスの高い三極管に用いられる。
特徴は、入力側からみたインピーダンス(交流抵抗)がきわめて高く、出力側のインピーダンスがきわめて低いことである。このため、負荷インピーダンスの一方を直接接地することができ、ケーブルに整合させることも容易である。電圧増幅率は1よりやや小さく、入出力の信号の位相は反転するが、高い周波数に対する特性はきわめてよく、広帯域電力増幅器とか、映像周波数増幅器、インピーダンス変換器に用いられる。
[岩田倫典]
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