カチオン界面活性剤(読み)カチオンカイメンカッセイザイ

化学辞典 第2版 「カチオン界面活性剤」の解説

カチオン界面活性剤
カチオンカイメンカッセイザイ
cationic surfactant, cationic surface active agent

陽イオン界面活性剤,陽性セッケン,逆性セッケンともいう.水溶液においてイオンに解離し,界面活性を示す原子団がカチオンとなる界面活性剤で,分子中に親水性原子団と親油性原子団をもっている両親媒性物質である.一般には,耐アルカリ性が小さいものが多いが,耐酸性,耐硬水性が大きく,ほかのタイプの活性剤と同様に界面張力低下能,乳化力,分散力,起泡力,浸透力などにすぐれ,また陽電荷をもっていることから,陰電荷をもつ物質,たとえば,金属表面,鉱石顔料染料,繊維,合成樹脂などに強く吸着して,強力な吸着被膜を形成して,これらの物質表面を親油性にする性質を有する.カチオン界面活性剤に属するものとして,たとえば,アミン塩(アルキルアミン塩,アミド結合アミン塩,エステル結合アミン塩など),第四級アンモニウム塩(アルキルアンモニウム塩,アミド結合アンモニウム塩,エステル結合アンモニウム塩,エーテル結合アンモニウム塩など),ピリジニウム塩(アルキルピリジニウム塩,アミド結合ピリジニウム塩,エーテル結合ピリジニウム塩,エステル結合ピリジニウム塩など)などがある.顔料分散剤,帯電防止剤,金属さび止め剤,染色助剤,沈降促進剤および浮遊選鉱などに用いられ,ほかに強力な殺菌剤消毒剤としても使用され,その利用度は大きい.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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