精選版 日本国語大辞典 「かまける」の意味・読み・例文・類語
かま・ける
- 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]かま・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙 心がそれにとられるのをいう。 - ① 心が動く。感心する。共感する。
- ② あることに気を取られて、心をわずらわす。他をなおざりにして、あることだけにかかわる。こだわる。
- [初出の実例]「此間は三人共に渡世にかまけまして、御無沙汰を致いて御座る」(出典:虎寛本狂言・財宝(室町末‐近世初))
- 「大抵のひとが暑さにかまけて、昼寝でもしてゐるか」(出典:オリンポスの果実(1940)〈田中英光〉六)
- ③ なげく。ぐちを言う。こぼす。
- [初出の実例]「昼比(ころ)より、まだ日くれぬかとかまけらるるに、思ひはかりて衰也けり」(出典:俳諧・父の終焉日記(1801)五月一日)