かまける

精選版 日本国語大辞典 「かまける」の意味・読み・例文・類語

かま・ける

〘自カ下一〙 かま・く 〘自カ下二〙 心がそれにとられるのをいう。
① 心が動く。感心する。共感する。
書紀(720)皇極三年正月(岩崎本訓)「中臣鎌子連、便ち遇(めく)まるるに感(カマケ)て、舎人に語りて曰はく」
② あることに気を取られて、心をわずらわす。他をなおざりにして、あることだけにかかわる。こだわる。
※虎寛本狂言・財宝(室町末‐近世初)「此間は三人共に渡世にかまけまして、御無沙汰を致いて御座る」
オリンポス果実(1940)〈田中英光〉六「大抵ひとが暑さにかまけて、昼寝でもしてゐるか」
③ なげく。ぐちを言う。こぼす。
※俳諧・父の終焉日記(1801)五月一日「昼比(ころ)より、まだ日くれぬかとかまけらるるに、思ひはかりて衰也けり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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