日本大百科全書(ニッポニカ) 「カリム・シャヒル遺跡」の意味・わかりやすい解説 カリム・シャヒル遺跡かりむしゃひるいせきKarim Shahir イラク北西部ザーグロス山中にある遺跡。1951年シカゴ大学のブレイドウッドの指揮のもとに発掘された。建築址(し)はみいだせないが、炉址を伴い、野営址を思わす約500平方メートルの丘陵頂部の遺跡。石刃(せきじん)(若干の鎌(かま)の刃、幾何学形細石器を伴う)のほか、打製石斧(せきふ)、局部磨製石斧、石臼(いしうす)、大理石製腕輪、貝製玉類、土偶などが出土し、農耕出現直前の文化を知るうえで貴重な資料を提供した。[増田精一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例