普及版 字通 「カン・ととのえる」の読み・字形・画数・意味
17画
[字訓] ととのえる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は甘(かん)。〔説文〕五上に「和なり。甘(れき)に從ふ。はなり」とし、甘の亦声とする。字の用例がなく、篆文の字形は曰(えつ)に従っており、おそらく(暦)の字であろう。金文に「蔑(べつれき)」という語が頻見しており、功績を旌表する意に用いる。は両禾(りようか)軍門の象、曰は祝誓の器で、神に告げてその功歴を旌表する意。「(いさをし)を蔑(あら)はす」とよむ。蔑は伐旌(べつせい)の伐の初文。郭沫若は「蔑」を「(めんかん)」とよみ、「函(甲を免(ぬ)ぐ)」とよんだが、金文の文例に適合しないよみかたである。
[訓義]
1. おそらくの字の誤り、その篆文の字形によって確かめられる。いさおし、功歴の意。
2. 〔説文〕に函(かん)の音でよみ、味を調える意とするが、用例はない。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報