1986年に登録された世界遺産(文化遺産)。カーセレスは、スペイン西端のエストレマドゥーラ地方にあるカーセレス県の県都。この町は紀元前25年にローマ人によって建設されたことを起源としている。カーセレスの旧市街は堅固な城壁に囲まれているが、この城壁はローマ支配時代に築かれたものである。城壁内にある旧市街は、新大陸との貿易を独占したカスティーリャ王国時代の建物が多く、今日まで開発の手が及ばずに中世の町並みをそのまま残しており、その城壁を含めて旧市街全体が世界遺産になっている。城壁の入り口である「星の門」やサンタ・マリア教会は、カーセレスを代表する中世のゴシック様式の建築物である。旧市街の一部はコウノトリの巣の多さでも知られている。◇英名はOld Town of Cáceres