がせつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「がせつ」の意味・わかりやすい解説

がせつ

広島県郷土料理で「がせつ和(あ)え」の略称である。がさつ者、がさがさなどと同じ語源で、人を卑しめたり自らへりくだったりする意にもなる。料理のがせつは、一度煮たり焼いたりしたものにさらに料理の手を加えることをいう。ホウレンソウと細い蓮根(れんこん)をゆでておく。アナゴをつけ焼きにして1センチメートル幅に切り、砂糖、しょうゆをあわせたものの中に浸けておく。10分くらいのちに、前出のホウレンソウを1センチメートルくらいに切り、蓮根をなるべく薄く切り、アナゴの浸けてある汁の中に入れて混ぜ合わせるのが、だいたいの作り方である。これは各家庭でつくる。

多田鉄之助

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android