キズイセン(読み)キズイセン(その他表記)Narcissus jonquilla; jonquil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キズイセン」の意味・わかりやすい解説

キズイセン(黄水仙)
キズイセン
Narcissus jonquilla; jonquil

ヒガンバナ科スイセン属の多年草で,南ヨーロッパアルジェリア原産。日本には天保年間に渡来し,以来庭園に栽培される。高さ 20cm内外,葉は深緑色で細長い。3~4月頃,葉の間から長い花茎を出し,香りのよい花を2~3個横向きにつける。6枚の花被片とその内側にあるカップ状の副花冠はともに鮮かな黄色。本種と他のスイセン類との間でいくつもの雑種がつくられている。

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世界大百科事典(旧版)内のキズイセンの言及

【スイセン(水仙)】より

…記録に最も古く現れたスイセンは,今から約2000年以前のギリシア人居住者によって作られたと思われるエジプトで発見された花輪のフサザキスイセンと,古代ギリシア時代の詩に現れる紅色または紅覆輪の副花冠のクチベニスイセンN.poeticus L.(イラスト)である。この2種のほかに野生種のおもなものには,副花冠の長いラッパズイセンN.pseudonarcissus L.(イラスト),花被が180゜そり返るナルキッスス・キクラミネウスN.cyclamineus DC.,花がうつむいて咲き花被片のそり返るナルキッスス・トリアンドルスN.triandrus L.,葉が円柱形のキズイセンN.jonquilla L.,副花冠が漏斗状のナルキッスス・ブルボコディウムN.bulbocodium L.などがある。園芸種は1850年ころからさかんに改良され,1954年までに英国王立園芸協会に登録された品種が1万1000余りある。…

※「キズイセン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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