キュリ夫妻

山川 世界史小辞典 改訂新版 「キュリ夫妻」の解説

キュリ夫妻(キュリふさい)

(夫)Pierre Curie 1859~1906 フランスの実験物理学者,化学者。いろいろの物質の磁性常温から1400°Cにわたって測定して「キュリの法則」を発見した。またA.H.ベクレルに刺激され,妻マリーとともに放射性物質の研究を行い,ラジウムポロニウムを発見(1898年)し,原子核物理学の先駆者となった。

(妻)Marie Curie 1867~1934 ピエールの妻。物理学者,化学者。ポーランド生まれ。旧姓マリヤ・スクオドフスカ。夫とともにラジウム,ポロニウムを発見し,これによりベクレル,夫とともにノーベル物理学賞を得たが,1910年には金属ラジウムの分離に成功し,今度は一人でノーベル化学賞を得た。なお娘イレーヌ(Irène,1897~1956)は母の助手ジョリオ(Joliot,1900~58)と結婚し(ともに原子物理学者),母を継いでともにラジウム研究所長となった。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

排他的経済水域

略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...

排他的経済水域の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android