キョクトウサソリ(読み)きょくとうさそり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キョクトウサソリ」の意味・わかりやすい解説

キョクトウサソリ
きょくとうさそり / 極東蠍
[学] Buthus martensii

節足動物門クモ形綱サソリ目キョクトウサソリ科Buthidaeの陸生動物。朝鮮半島北部から中国東北部に分布。体長6センチメートルに達し、前・中体部背面は緑褐色で、尾部背面は黄色。側眼群は5個よりなり、第3、第4歩脚の脛節(けいせつ)にけづめを備え、櫛状(しつじょう)板の歯数は16~25個。尾部の先端には毒腺(どくせん)があるが、毒性は強くはない。神戸市須磨(すま)海岸の岩石下で2匹発見された記録があるが、これはおそらく船荷についてきたものと考えられる。この科は種類が多く300種以上知られ、旧大陸熱帯亜熱帯に広く分布している。

[森川国康]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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