キョンサンプク道(読み)キョンサンプク(その他表記)Kyǒngsang puk

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キョンサンプク道」の意味・わかりやすい解説

キョンサンプク(慶尚北)〔道〕
キョンサンプク
Kyǒngsang puk

韓国の南東部にある1級行政区。道庁は国の直轄するテグ (大邱) 市にある。行政区域は 10市 24郡。東半はテベク (太白) 山脈で,北部から西部にもソベク (小白) 山脈が連なる。その間をナクトン (洛東) 江が南流し,広い谷やテグ,キムチョン (金泉) ,アンドン (安東) などの盆地を潤す。主要農産物は米とオオムギであるが,リンゴはテグ市とキョンサン (慶山) 郡を中心に生産が多く,ほかにプンギ (豊基) 邑のチョウセンニンジン,サンジュ (尚州) 郡の絹も全国的に知られる特産品である。東部の日本海沿岸は寒流暖流が交じり魚類が豊富。ポハン (浦項) 市は貿易港で遠洋漁業の基地でもある。 1970年代にポハン市と内陸のクミ (亀尾) 市に工業団地が設けられ,ポハン市には韓国最大の銑鋼一貫工場が立地。ムンギョン (聞慶) 郡にセメント工場がある。南東部のキョンジュ (慶州) 市は新羅の国都の地で,史跡と文化財が多く,全域が国立公園となっている。特に東郊の仏国寺と石窟庵が重要である。西境のソンニ (俗離) 山,南境のカヤ (伽 倻) 山は名山として知られる。面積1万 9686km2。人口 286万 5670 (1990推計。いずれもテグ市を除く) 。

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