キリストにならいて(その他表記)De imitatione Christi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キリストにならいて」の意味・わかりやすい解説

キリストにならいて
De imitatione Christi

中世キリスト教文学の代表作で,15世紀前半に書かれた。作者については,19世紀末にはトマス・ア・ケンピス (1380頃~1471) 説が一応定着した。 20世紀初め,トマスの師グローテ説が出されて支持を得たが,最近ではトマスの原稿の調査によりトマス説がほぼ認められている。いずれにせよこの著作はグローテの提唱した近代敬虔運動 (→デウォーチオ・モデルナ ) のなかから生れてきたものであり,新約聖書のほかにクレルボーのベルナルドゥスなどの神秘主義の影響が強い。全4部はそれぞれ短い章に分れ修道の教えが述べられており,世俗から解脱して内的な生を深め敬虔のうちに神との交わりを求めるべきことが説かれている。邦訳のキリシタン版『こんてむつすむんぢ』はローマ字版 (慶長1年,天草) と漢字交りひらがな版 (同 15年,京都) があるが,すぐれた全訳 (京都版は省略を含む) である。なお,『イミタチオ・クリスティ』も『コンテントゥス・ムンディ』もともに第1巻第1章の表題一部分をかりて書名としたものである。

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