省略(読み)ショウリャク

デジタル大辞泉 「省略」の意味・読み・例文・類語

しょう‐りゃく〔シヤウ‐〕【省略】

[名](スル)簡単にするために一部を取り除くこと。せいりゃく。「説明省略する」「前文省略
[類語]略す略する省く間引く前略中略後略上略下略割愛省筆はしょる約する

せい‐りゃく【省略】

[名](スル)しょうりゃく(省略)」に同じ。〈和英語林集成

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「省略」の意味・読み・例文・類語

せい‐りゃく【省略】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「せい」は「省」の漢音 )
  2. はぶくこと。はぶいて簡単にすること。しょうりゃく。
    1. [初出の実例]「此般東宮毎事省略」(出典:菅家文草(900頃)九・請特授従五位上大内記正六位上藤原朝臣菅根状)
    2. [その他の文献]〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    3. 「それに準じて万事を省略(セイリャク)すれば、挽回するの理すでにここにあり」(出典随筆・孔雀楼筆記(1768)二)
  3. 取り調べること。吟味。
    1. [初出の実例]「早う一軸のせいりゃくをして来(こ)ようわいの」(出典:歌舞伎・富岡恋山開(1798)三幕)
  4. 処置すること。工面すること。
    1. [初出の実例]「我今身躰の省略(セイリャク)世間からの人目はあしく、早貧乏せしかと」(出典:売卜先生安楽伝授(1796)上)

省略の補助注記

は正しくは「政略」と書くべき語(近世上方語辞典)。


しょう‐りゃくシャウ‥【省略】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しょう」は「省」の呉音 ) はぶくこと。はぶいて簡単にすること。せいりゃく。〔布令字弁(1868‐72)〕
    1. [初出の実例]「議院の議決で委員会の審査を省略することができる」(出典:国会法(1947)五六条)

省略の補助注記

古くは漢音で「せいりゃく」と読まれる場合の方が多い。

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普及版 字通 「省略」の読み・字形・画数・意味

【省略】しよう(しやう)りやく

簡略。大まか。〔史記集解の序〕徐廣、衆本を(けんかく)し、義を爲作(つく)る。異同列し、ねて訓解ぶ。粗(ほぼ)發するるも、殊に省略なるを恨む。聊(いささ)か愚管管見)を以て、徐氏を演す。

字通「省」の項目を見る

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