キングオリバー（読み）きんぐおりばー

20世紀西洋人名事典

キング オリバー
King Oliver

1885.11.5 - 1938.4.8
米国のジャズ演奏家。
ソールズバーグ(ルイジアナ州)生まれ。
本名ジョセフ オリバー。
黒人ジャズコルネット奏者。20歳頃からニューオリンズでブラス・バンド等で演奏していたが、1915年に自己のバンドを結成。’17〜18年キッド・オリー・バンドで演奏中オリーからキングの名を授かる。’19年クリオール・ジャズ・バンドを作り、ルイ・アームストロングを加えて充実した活動をした。’30年代には時代の波に遅れ、また歯も失って人気も下降した。絶頂期の演奏はニューオリンズ独特の味わいを持ち、若年のアームストロングに多大の影響を与えた。

出典　日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」（1995年刊）

世界大百科事典（旧版）内のキングオリバーの言及

【アームストロング】より

…ジャズ誕生の地ニューオーリンズの貧しい家庭に生まれ，非行少年として13歳のとき感化院に入れられたが，そこのブラスバンドでコルネットを習った。出所後は労務者生活を続けながら，いくつかのバンドで吹いていたが，1922年先輩のキング･オリバーの招きでシカゴに行き，その天才ぶりを注目された。31年までに彼の演奏スタイルはトランペット奏者ばかりでなく，ジャズのあらゆる楽器奏者がそれぞれの演奏にとりいれるようになったばかりでなく，ビッグ･バンドの編曲スタイルにもとりいれられた。…

※「キングオリバー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」