クエルシトール

化学辞典 第2版 「クエルシトール」の解説

クエルシトール
クエルシトール
quercitol

C6H12O5(164.16).クエルシットともいう.広義には,シクロヘキサンペンタオールの総称.理論的には,4種類のメソ体と6対の光学異性体,計16種類の異性体がありうる.そのうち,次の3種類が植物界から見いだされている.】(+)-クエルシトール:proto-クエルシトール,2-デオキシ-D-chiro-イノシトールともいう.もっとも代表的なもので,単にクエルシトールともよばれる.ドングリQuercus spp.など広く植物界に分布する.融点235 ℃.+25.6°(水).水に易溶.甘味がある.【】(-)-クエルシトール:2-デオキシ-L-chiro-イノシトールともいう.ユーカリEucalyptus populneaの葉に存在する.融点237 ℃.-27°(水).【】(-)-ビブルニトール(viburnitol):ガガイモ科Gymnema silvestre R.Br.の葉などから単離される.融点180~181 ℃.-49.5°(水).

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android