クツコムシ類(読み)クツコムシるい(その他表記)Ricinulei

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クツコムシ類」の意味・わかりやすい解説

クツコムシ類
クツコムシるい
Ricinulei

クモ綱クツコムシ目に属する種類の総称。体長 0.5~1cm。鋏角は鋏状で,上面は前体部前端にある頭蓋 (とうがい) と呼ばれる独特の形をした板でおおわれる。体は硬く,腹柄がなく,短い尾節がある。触肢は歩脚状。雄の第3脚は変形し精包を雌に渡すための交尾器官になっている。気管で呼吸する。森林の落ち葉の下や洞窟の中などの湿った場所にすみ,行動はきわめて緩慢で,シロアリ類を捕食するといわれる。中央・南アメリカおよびアフリカ西部の熱帯地域に分布する。クモ綱のなかでは非常に特殊化しており,現生のものはわずか 30種足らずであるが,石炭紀の化石種がかなり発見されている。

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